より良く生きる知恵

叱ることと怒ることはちがいます

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RobinHiggins / Pixabay

子どもを叱ることと、怒ることとは違うと思うのです。

子どもが、してはならないことをした時は、ちゃんと叱ってあげないと、

してはならないことはなんなのかを、学ぶことができませんから、叱ることは大切です。

聖書にも「かわいい息子を懲らしめる父のように/主は愛する者を懲らしめられる。」(箴言3章)という言葉があります。

子どもをちゃんと叱るということは、叱る方にもエネルギーがいります。

めんどくさかったり、関わりたくないので、

叱らなければならないときに、叱らないのだとしたら、

それは、子どもを愛していないということです。

子どもを愛し、大切に想うからこそ、叱るということがおこるのです。

 

ただ、本当に正しい意味で「叱る」ということは、意外と難しいのです。

叱っているつもりで、実は「怒って」いるだけのことが多々あるのです。

「叱る」ことと「怒る」ことは、違います。

「叱る」とは、してはならないことに本人が気づいて、変わっていくための言葉かけです。

「そういうことをしていいの?」「それは正しいこと?」という問いかけによって、本人が自分で気づいていくように促していきます。

 

一方、「怒り」とは、自分の不機嫌な感情をただぶつけることです。

「なんてことをするんだ」「ばかやろう」「いい迷惑だ」

自分のなかに湧き上がってきた「怒り」の感情によって、言葉で相手を攻撃しているだけです。

そして人は「怒り」の感情をぶつけられると、その人のなかにも「怒り」の感情が湧いてきます。

結局、心は頑なになり、変わろうとしなくなり、逆効果なのです。

 

「怒る」のは簡単ですが、「叱る」のは簡単ではありません。

「叱っている」つもりが、実は「怒っていた」ということが、よくあるのです。

 

自分が迷惑を被ったとか、イライラしていたり、疲れていたり、

 

本当は、そういうことを「怒って」いるのに、「叱っている」と思っていることもあるでしょう。

 

そして、言われている方は、相手の「怒り」の感情を敏感に感じ取るものなのです。

 

ですから、自分が感情的になっているときは、「叱って」はならない時です。

 

感情が収まってから、相手が自分で気づいて変わっていけるような、問いかけの言葉をかけていく。

 

これはとても難しいチャレンジですけれども、

 

子どもも大人も、ともに成長していくために、大切な心がけだと思うのです。

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