やさしいキリスト教入門

<15>説教の内容なんてわすれていいんですよ

投稿日:2018年1月1日 更新日:

日曜日に教会の礼拝に参加すると、礼拝の中で牧師がお話を始めるでしょう。

あれを「説教」とか「メッセージ」というんですよ。

礼拝でなされる説教は、講演でも聖書の解説でもないんですね。

知識の伝達が、説教の目的ではないのです。

だから、実は説教を聞いても、こまかい内容は忘れてしまってもかまわないんですよ。

知識を記憶させたいなら、説教の原稿を渡しておけばいい話ですから。

 

説教は、知識の伝達のためではなくて、神秘的な、神の愛の伝達の手段なんですよ。

お母さんは、赤ちゃんに「大好きよ」と言葉をかけるでしょう。

「大好きよ」という言葉が、お母さんの赤ちゃんへの愛の伝達の手段だから。

赤ちゃんは、日々その愛の言葉を食べて、大きくなっていくのです。

そして毎日「大好きよ」という言葉を食べないと、赤ちゃんはすぐ不安になって、なくでしょう。

昨日の「大好きよ」という言葉なんて、あかちゃんはすぐわすれてしまうのだから。

毎週、礼拝のなかで、言葉で語られる説教の時間があるのは、そういうことですよ。

説教は、知識の伝達が目的ではなくて、愛の伝達が目的なんですよ。

パウロという人は、こんなことを言っているんですよね。

「たとえ、人々の異言、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、わたしは騒がしいどら、やかましいシンバル。」(1コリント13章)

 

やかましいシンバルなんて、だれも聞きたくないですよね

-やさしいキリスト教入門

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

あなたを決して捨てない存在がいます。だから大丈夫です

RitaE / Pixabay こんな話を聞いたことがあります。 朝鮮戦争のとき、アメリカの兵士が激しい戦場に向かいました。やがて音信が途絶え、彼はなくなったのではないかとご両親は思いあきらめていまし …

「愛の極みクリスマス」(花小金井キリスト教会 クリスマス・イブ礼拝メッセージ)

クリスマス・イブの夜 今、ここにひとりひとりが、それぞれの生活、生活の現場から、ここに引き寄せられるようにして、集められてきました。 約2000年前のクリスマス・イブの夜 天使のお告げを聞いた羊飼いた …

<8>「とりあえず、旧約聖書ってなに」

そもそも宗教にあまり関心がない人にも、つたわるようにと、そういう思いではじめているこのキリスト教入門講座。 初めて聖書を手にした人は、「なんで日本人のわたしが、数千年前のイスラエルとかユダヤ人のことを …

教会は何屋さん

Pexels / Pixabay <教会は何屋さん> 床屋さんには、髪を切りに行きますね。床屋さんに行って、「薬をください」といっても、「そんなものはないよ」と言われます。学校に行って「ラーメンをくだ …

<1>聖書の神様とわたし

ふつうキリスト教入門というと、キリスト教の神様とはなにか、ということから説明を始めるわけです。 いわゆる「神論(しんろん)」といわれるものですね。 ただ、「キリスト教の神とは、創造者、絶対者、超越者」 …