より良く生きる知恵 心の弱さを感じる時

矢沢永吉は、成功することとハッピーはちがうといいました。

投稿日:

vborodinova / Pixabay

2018年の元日の朝日新聞の朝刊一面に、矢沢永吉のインタビューが載っていました。

年末の武道館で、満杯の観客を前に矢沢さんはこう言いました。

「一瞬のハッピーがあれば、人はまた走れる」と。

この言葉の意味を、数日後に取材したところ、彼はこう言いました。

「20 才で長者番付に出たけど、心がちっとも温かくない。
『神様、成功したら寂しさ、悲しさは消えるんじゃなかったの』と聞いたら、神様が指さした。

見ると、サクセスとは違う、もう一つのハッピーというレールがあった。
成功と、温かくなることは、別だったんだ」

 

矢沢さんの口から神様という言葉が出てくるとは思いませんでしたが、

一流の世界に生きる人は、自分の限界を超えた、大いなる存在に、心が向くものなのでしょう。

成功と、ハッピー、言い換えるなら「成功」と「喜び」は違うのだという、矢沢さんの気づきは非常に深いです。

状況が良ければ「喜び」状況が悪ければ「喜べない」。

成功すれば、喜び、失敗すれば喜べない。

これは「喜び」ではなくて、「嬉しい」とか「悲しい」という感情の話です。

矢沢さんがいっているハッピーを、わたしは人間の心の深い「喜び」と解釈します。

それは、たとえ成功しても、失敗しても、自分は愛されているし価値がある、と信じるからこそ感じる「喜び」です。

ありのままの自分で大丈夫だと思える時に感じる、「喜び」です。

つまり、自分がなにをしたか、しなかったか、という行いに左右されない、

自分を存在させた大いなる存在の愛と、自分の存在価値を感じるときに、

人は心の底で、ハッピー、「喜び」を感じるものなのです。

人の目にどうみられるかではなくて、

自分をこの世界に存在させた、天の親の目には、自分は高価で尊い。

この愛を信じる人の心の底には、いつも静かな「喜び」があるのです。

-より良く生きる知恵, 心の弱さを感じる時

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

不安と恐怖の違い

  TheDigitalArtist / Pixabay恐怖と不安は違います。 不安と恐怖は、違います。 恐怖は原因がはっきりしていることです。 不安は原因がはっきりしていないものをいいます …

人はなんのために生きるのか、という稲盛和夫さんの講演を聴いて

Alexas_Fotos / Pixabay 稲盛和夫さんの講演を聴いて 10年くらい前、稲盛和夫氏(京セラ(株)名誉会長)の講演会を聴きに行ったことがあります。 テーマは「人はなんのために生きるのか …

生きる喜びがないとき

congerdesign / Pixabay 旧約聖書 コヘレトの言葉4章から 「すでに死んだ人を、幸いだと言おう。さらに生きていかなければならない人よりは幸いだ。いや、その両者よりも幸福なのは、生ま …

プラプラしている2割のアリの意味

ROverhate / Pixabay 働き蟻には不思議な習性があって、 勤勉に働くアリは8割で、あとの2割はプラプラしているのだそうです。 なぜなのかはよくわかりませんが、何匹でもその割合で働くアリ …

スピリチャルは、やばいです

LoganArt / Pixabay 今や、すっかり定着した「スピリチュアル」という言葉。 それを使って人を集める人々は、伝統的な宗教とは違うイメージを作ろうとして、「波動」とか「宇宙意識」のような言 …