心の弱さを感じる時

最近教会に行きはじめた方から、生き方についての質問がありました

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geralt / Pixabay

ある方からメールで質問を受けました。信仰についてとても大切な問題を提起している質問だと思いましたので、匿名で質問と私の返信をここに載せます。同じようなことで悩む方の何かの助けになればと思います。

<質問>

藤井先生

はじめまして。いつもHPを拝見させていただいて、元気をもらっています。

私はまだ教会に行き始めたばかりの求道者です。

教会に通う前は聖書なんて読んだこともありませんでした。

ただ、なんとなく教会の雰囲気が好きで、讃美歌も心地よく感じ、

知り合いにくっついて何度か教会を訪れていました。

教会に通い、聖書を学ぶにつれて、今まで私がいかに自分中心に

生きてきたのかということを実感するようになりました。

それがどれだけ大きな罪なのかということも。

しかし、悔い改めようと思っても、数十年間この体に染みついた悪はそう簡単に去ってはくれません。

私はいつも自分を最優先にしてしまいます。

自分の立場を守るため、自分が辛い思いをしないようにと考えてしまいます。

この苦しみも、すべて自分の罪が招いた結果なのだと思い、回心して償おうと毎日必死ですが、くじけそうになってしまします。

どうしたら自分を神様に明け渡すことができるのですか?

どうしたら神に生きることができるのでしょうか?

・・・・・

<返信>

○○さま

 教会に行っておられるのですね。そして、聖書の御言葉を通して、ご自分の心の中を深く探られるようにして、罪の自覚を持たれるようになった次第を、興味深く読ませて頂きました。まさに○○さんは神様の導き、聖霊のお働きを受けておられるのだな、と感じています。

 ○○さんが、悔い改めて生きていきたいと思いながらも、ご自分のことを責めておられるようでしたが、しかし、そのように、自分のいたらなさ、自己中心であることへの気づき、罪の自覚を持つことが出来るのは、聖霊のお導きなのだと思います。

イエスキリストは十字架につく前、弟子たちと別れる直前、こういうことを言われました。

「しかし、実を言うと、わたしが去って行くのは、あなたがたのためになる。わたしが去って行かなければ、弁護者はあなたがたのところに来ないからである。わたしが行けば、弁護者をあなたがたのところに送る。

その方が来れば、罪について、義について、また、裁きについて、世の誤りを明らかにする。(ヨハネによる福音書16章7節~8節)

「弁護者」とありますのは、神の霊、聖霊のことであります。聖霊のお働きを受けると、神様の前に、自分の罪がよくわかるようになります。自分の罪が分かるようになるということは、神様の恵みでもあるのです。なぜなら、そんな罪をもつ自分に頼ることをやめ、イエス・キリストに頼るように導かれるからです。

ですから、イエス・キリストを罪からの救い主と信じ、自分の主と告白することができるのも、聖霊の働きによります。

「神の霊によって語る人は、だれも「イエスは神から見捨てられよ」とは言わないし、また、聖霊によらなければ、だれも「イエスは主である」とは言えないのです。」1コリント12章3節

そして、私たちの人生を正しい方向に導いて下さるのも、聖霊のお働きです。

「わたしたちは、霊の導きに従って生きているなら、霊の導きに従ってまた前進しましょう。」ガラテヤ書5章25節

「神の霊によって導かれる者は皆、神の子なのです。」ローマの信徒への手紙8章14節)

神様に従っていきたいのだけれども、自分を殺すことが出来ない(つまり自己中心な心、肉の心をなくすことはできない)と、書かれていました。

このことを考えるときに大切なのは、だれも、自分で自分の自己中心、肉の心をなくすことは出来ない、ということです。

海でおぼれている自分を、自分で救うことが出来ないように、また、どんなに力があっても、自分のことを、自分で持ち上げることはできないように、「自分に死ぬ」とか、「自分が変えられていく」ということは、自分で頑張ることではありません。そうではなく、今も生きて働いておられるイエスキリストへの信仰によって、父なる神様から力を受けていく、信じるものの中に働く、聖霊の導きに委ねていくことなのです。

そして、すでに○○さんは、その「聖霊の導き」を受けておられるからこそ、罪を自覚し、神様に従いたいと願っておられると思うのです。

私たちを変えて下さるのは、イエス・キリストのお働きです。聖霊のお働きです。ですから、まず、イエスキリストを信じ、その証として、バプテスマ(洗礼)を受けられることを、お奨め致します。

回心とか、悔い改めとは、もちろん、自分の努力で自分を変えることではありません。それは結局、まだ自分の力を信じている、「自分教」なのです。自分ではなく、今も聖霊として働いておられるイエス・キリストの愛と力を信じるのが「キリスト教」なのです。

イエス・キリストを信じるとき、その人のうちに、神の霊、聖霊が宿って下さいます。

「 あなたがたは知らないのか。自分のからだは、神から受けて自分の内に宿っている聖霊の宮であって、あなたがたは、もはや自分自身のものではないのである」1コリント6章19節

これは、自分の感覚ではなく、聖書の約束を信じる、信仰によって受け止めることです。

そして、この自分の内におられる、聖霊に導かれて生きるとき、良き実が結ばれていきます。

「霊の結ぶ実は愛であり、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制です。」これらを禁じる掟はありません。」ガラテヤ5章22節23節

聖霊に導かれるといっても、必ずしも神様の声が聞こえるということではありません。聖霊は、聖書の御言葉を通して、私たちに語りかけられます。日々、聖書の御言葉に親しみ、祈る生活のなかで、私たちの考えや思いを、主は良き方へと導いて下さいます。そのようにして、少しづつ、結ばれていく良き実が聖霊の実なのです。

○○さんのことも、神様はすでに導いてくださって、罪を悟らさせて、神様を求めるようにさせて下さいました。それは、自分自身でそのように自分を変えてきたのではなく、聖書の御言葉を通して、そのような考えや思いへと導かれてきたのだと思います。また、今までの全ての出来事、出会い、苦しみ、悲しみ、喜び、様々な経験も、主は用い、私たちを導いておられます。今は理解出来ないこと、なぜ、こんな辛いことがあるのか、と思うことも、いつか必ず、主によって益とされます。そう信じて、忍耐し、神の愛を信じて、祈り続けるなかで、少しずつ「聖霊の実」が自分のなかに実っていくのです。

私たちの地上の人生は、イエスさまに似るように成長していくプロセスととらえることが出来ます。ですから、「今すぐ、こうならなければならない」とか「苦しみなどない方が幸せだ」とは聖書は教えません。

かえって、「いつも喜んでいなさい、絶えず祈りなさい、どんなことにも感謝しなさい。これこそキリストイエスにおいて、神があなたがたに望んでおられることです」(1テサロニケ5章16節~)と教えます。

出来事や状況を変えようとするよりも、その出来事や状況のなかで、なお神の愛を信じて、喜び感謝して生きる私たちとなれるように、聖霊の助けを祈り続けていくことこそ、大切なことなのです。

状況が変ったら喜ぶのではなくて、喜びや感謝を用いて、主が状況を変えてくださることもあるでしょう。いずれにしろ、今までも、今も、これからも、神様の導きの中にわたしたちはいます。状況がどうあろうと、神様は、私たちを見捨てることはありません。神は愛だからです。イエスキリストを十字架につけてまで、私たちを罪から救って下さる神様は、決して、私たちを見捨てることはありません。

ローマの信徒への手紙8章31節以下

「では、これらのことについて何と言ったらよいだろうか。もし神がわたしたちの味方であるならば、だれがわたしたちに敵対できますか。

わたしたちすべてのために、その御子をさえ惜しまず死に渡された方は、御子と一緒にすべてのものをわたしたちに賜らないはずがありましょうか。

だれが神に選ばれた者たちを訴えるでしょう。人を義としてくださるのは神なのです。

だれがわたしたちを罪に定めることができましょう。死んだ方、否、むしろ、復活させられた方であるキリスト・イエスが、神の右に座っていて、わたしたちのために執り成してくださるのです。

だれが、キリストの愛からわたしたちを引き離すことができましょう。艱難か。苦しみか。迫害か。飢えか。裸か。危険か。剣か。

「わたしたちは、あなたのために/一日中死にさらされ、/屠られる羊のように見られている」と書いてあるとおりです。

しかし、これらすべてのことにおいて、わたしたちは、わたしたちを愛してくださる方によって輝かしい勝利を収めています。

わたしは確信しています。死も、命も、天使も、支配するものも、現在のものも、未来のものも、力あるものも、

高い所にいるものも、低い所にいるものも、他のどんな被造物も、わたしたちの主キリスト・イエスによって示された神の愛から、わたしたちを引き離すことはできないのです。」

イエス・キリストによって示された、父なる神の愛を信じて、きっと神様の良い時に、神様は良いことをして下さることを待ち望みながら、今日という日を、喜び感謝して歩むことができますようにようにと、祈らせていただきます。

どうぞ、毎週教会にいって、共に祈る生活を続けて下さいね。

-心の弱さを感じる時

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執筆者について

執筆者:しゅういち

東京、山形などで牧師をし、現在は東京都小平市の花小金井キリスト教会で牧師をしています。牧師になるまえは、プロの吹奏楽団で仕事をしていました。

世界のベストセラーである「聖書」から、毎週日曜日、わかりやすくおはなししています。教会のホームページもどうぞご覧ください。

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