心と体の健康について 心の弱さを感じる時

うつ病は自分ひとりでは治せません。だれかに助けてもらいましょう

投稿日:2018年1月19日 更新日:

whoismargot / Pixabay

人の心は繊細にできていて、傷つきやすいのです。

自分がかけがえのない人として愛されて、周りの人が一緒にいたいと望んでくれていると、自分で感じていたり、また、好きな仕事や趣味に打ち込んでいるときには、心の中からエネルギーが湧いてきて、毎日が楽しく充実感もあるでしょう。

 

しかし反対に、人を引きつける魅力を失い、誰からも関心を持たれていないと思い、自分の存在価値を感じることができない時、その人の心は深く傷つきます。

その心の傷を慰めたくて、人はアルコールを飲んだり、テレビを見たり、あえて忙しく働き続けるのです。

心が傷ついてしまう理由を、もう少し掘り下げて考えてみましょう。

 

だれもが赤ちゃんだった

うまれつきうつ病だった人はいません。赤ちゃんは親から無条件に愛されているからです。

しかし、赤ちゃんが成長して反抗期を迎える頃になると、親も無条件でこどもを愛することは難しくなります。

親は親で自分の仕事に時間を取られて、子どもは、以前ほど親に愛されなくなったことを感じ始めるでしょう。

子どもの敏感で繊細な心は、傷つき始め、自分はもはや大事な存在ではないと思い始めます。

こどもがわざわざ親を困らせるようなことをするのは、親の気を引くためであることが多いのですが、むしろ親を怒らせるだけに終わり、子どもはますます親に嫌われたと思うのです。

 

子どもなんて、深く考えたり感じたりしないものだと、思っている人もいますが、それは間違っています。

子供の心は敏感です。嘘や不正をゆるせず、親からの愛情、優しさ、励ましを何よりも必要としているのです。

 

こどもを愛するとは、優しくするだけではなく、子どもたちの価値とかけがえのなさを教えることです。ともにいることを喜び、コミュニケーションを取り、受け入れ合うことです。

こういう愛情を子どもが求めているのに、それを満たすことのできない親や先生によって、子どもたちの心は傷つき、混乱と不安の状態に陥ります。

他に逃げ場のない子どもたちにとって、身近な家族や学校での人間関係が壊れた不安、孤独、恐れは大きく、自分自身に対する信頼を失ってしまうのです。

この心の痛みは、こどもたちには重すぎます。言葉にできません。なので、こうした感情を潜在意識に閉じ込めてしまうのです。

苦しすぎる感情を心の奥に閉じ込めて、ゲームや遊びに熱狂的になったりします。

親に賞賛されたい。苦しい感情を忘れて生き延びたいと、何かにしがみつくのです。

この心の闇は、その後の人生全体にわたって影響を及ぼし、その人の性格を決定します。

 

うつは、心の奥深くに埋もれたこれらの隠れた悲しみ、心の闇、自責の念、自信のなさ、などの結果です。

この潜在意識の奥にしまっておいた心の傷が、意識の上に浮かび上がってくると、身動きができなくなってしまうのです。

子どもの時に隠し、抑圧していた暗い感情を、うつ状態のときに再び体験することになります。

うつがどこからくるのかわからない人は、うつ病を恥ずかしい病気と思ってしまうかもしれません。

なぜ、こんな状態になってしまったのかと、自分をさらに責めてしまうかもしれません。

それは、傷ついている自分の心を、更に自分自身で傷つけていくことになるのです。

 

 

うつは自分ひとりでは治せません。

薬は対処療法であり、心の傷には効果は期待できません。

そのままの自分の存在を認められ、受け入れられる関係が

うつの治癒のために、必要なのです。

 

 



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執筆者について

執筆者:しゅういち

東京、山形などで牧師をし、現在は東京都小平市の花小金井キリスト教会で牧師をしています。牧師になるまえは、プロの吹奏楽団で仕事をしていました。

世界のベストセラーである「聖書」から、毎週日曜日、わかりやすくおはなししています。教会のホームページもどうぞご覧ください。

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