「あの時、なんであんなことをいってしまったんだろう」と後悔することが、だれにもありますよね。怒りの感情が抑えきれずに、言ってはいけない言葉を口にしてしまったり、反対に不安や恐れの感情で心が縛られてしまって、言わなければならないことが言えなくて、いやな思いをしてしまうこともあるでしょう。
そんな感情をうまくコントロールするためにコツについて、お伝えします。
1.自分の感情に気づく
今、これを読んでいるあなたはどんな感情を抱いていますか。これを読もうと思った時点で、実はなにか感情が動いているはずなのですが、それを意識していましたか。
そう、人は自分の感情に気がついていないことが多いのです。
実は自分の感情をコントロールする以前に、自分の感情に気が付かないままに、逆に行動がコントロールされているものなのです。
たとえば、いやなことを言われたときに、強い言葉で反論をしたことがあると思います。それは相手から言われた言葉によって、自分の中に怒りの感情が生まれて、その感情の力によって反論を考え、相手に強い言葉で反論を語ってしまうのです。
つまり自分の感情が行動を引き起こしているのに、その自分の感情に気づかないで、ただ「あのひとが悪い」と思っているのです。
まずは、自分の感情に気づくことから、感情のコントロールも始まります。
2.感情に気づいて対処する
自分の感情に気づくことができたら、感情にコントロールされないうちに、気がついた時点で次の手を打ちましょう。
たとえば怒りの感情に気づいたら、ちょっと席を外したり、深呼吸をしたりしながら、怒りの感情を鎮める時間をとるのです
不安や恐れの感情に気づいたら、その原因を自分の心の中に探ってみましょう。
大切なことは、自分の感情はほかの誰でもない、自分自身の感情であることを認めることです。
誰かのせいで怒っていたり、落ち込んでいるのでは、他人に自分の感情をコントロールされてしまっているのです。そうではなく、自分の感情のコントロールは、自分ですることが、だれにもコントロールされない自由な生き方につながるのですね。
3.その感情の原因について考える
どうして自分は怒りの感情を感じたのだろう。そう考えることは大切です。それは自分の心の中に、その言葉に反応する「傷」があるのです。
人は自分の心の中の「傷」に不用意にふれられると、怒りの感情が生まれてきます。
「逆鱗にふれる」という言葉がありますね。温厚な竜も、のど元の「逆鱗」にふれられることを非常に嫌い、これに触れたものを攻撃するという故事から生まれた言葉です。
ある人にとっての「逆鱗」はその人の劣等感であることが多く、また過去の悲しみなどであるでしょう。その心の「傷」にふれてくる人対しては、人は怒ることで自分を守ろうとするのですね。
ですからむしろ怒りの感情がわき上がってきた時にこそ、自分自身を知るチャンスです。「自分はなぜこの言葉にこんなに怒りを感じるのだろう」と考えて、その心の「傷」に気づいて手当をしてあげることが、怒りの感情をコントロールするための有効な手段です。
4.感情というエネルギーを味方にしよう
感情のコントロールというと、感情を現さないように我慢したり、抑え込むことのように思われたかも知れません。
しかし、感情は人間の心の底の本質的な部分からわきあがってくるエネルギーですから、無理に我慢したり、抑え込んだりすると、ストレスとなり病気になってしまいます。
感情はおさえこむよりも、うまく付き合うことが大切です。感情豊かな人は、活動のエネルギーに溢れている人です。感情は思考や創造性を刺激するエネルギーなのです。
怒りのエネルギーも、相手を倒すためにも、自分をさらに向上させるためにも使うことができます。感情を抑え込むよりもむしろ、自分をさらに向上させるために、自分の感情とうまく付き合っていくことも、感情をコントロールするコツでしょう。
まとめ
感情をコントロールして怒りや不安に振り回されないコツについてお伝えしました。一番大切なのはまず、自分の感情に気づくことなのですね。でもこれが意外と難しいので、普段から自分の感情を意識するようにしてみてください。
そして自分の感情に気がついたら、その感情に対処したり、その自分の感情の原因について考えてみることも、感情をコントロールするためにとても有効です。最後に感情のエネルギーを抑え込まないで、自分の味方にしてさらに自分を伸ばすことも、感情のコントロールのコツです。
いかがだったでしょうか。自分の感情をコントロールするスキルは、人間関係において非常に有益なスキルですよね。ぜひ今日からトライしてみてください。
- 自分の感情に気付こう
- 自分の感情に自分で対処しよう
- 感情の理由はなにかを考えよう
- 自分の感情を味方にしよう