心と体の健康について 心の弱さを感じる時

「人に理解してほしい」「わかってほしい」と願う人ほど、不幸になりやすいです

投稿日:2018年2月12日 更新日:

mohamed_hassan / Pixabay

人はだれでも自分のことをわかってほしい、理解してほしいと願うものです。

自分がいかに苦しんできたか。苦労してきたか。

親からどれほどひどいことをされてきたか。

夫から、妻から、子どもから、こんなに嫌な思いをさせられてきたか。

学校の先生、会社の上司から、どれほど嫌な思いをさせられてきたか。

この病気がどれほど辛いのか。

お金がなくて、どれほど辛い思いをしてきたか・・・

などなど

そういう自分の感情を

「わかってほしい」

と願うものなのです。

そしてその「わかってほしい」という願望がかなわないと、

「どうしてわかってくれないのか」

「あなたなんかには、わたしのくるしみはわからない」

という怒りという、悪い精神状態へと移行していくのです。

鬱や精神的な問題を抱えている人の多くが、この「人に理解してほしい」という強い願望をもっており、それを手放すことができずにいます。

そして、そういう願望を持っている人ほど、

人を理解しようと試みることをしないのです。

子どもは何かあった時に、必ず親に聞いてほしいと話します。

親にわかってほしいと願うのです。

つまり「わかってほしい」という願望は、幼児へと退行することなのです。

いつか子どもも、親も人間であり、

親であっても「わかることができない」限界があることを知り受け入れることで、

親への依存から脱却し、自立への一歩を歩み出します。

そういう意味で、この地上に命をあたえ生かしている天の親こそが

自分のことを「わかっていてくださる」と信じられる人は、

人への依存から脱して、本当の意味で、自立することができるでしょう。

一方、あくまでも人に「わかってほしい」という願望を持ち続けるなら、

それは人に依存することであり、依存相手に振り回されることであり、

その結果、鬱状態や精神的に不健康な状態となっていき、

不幸な状態を自ら招いてしまうのです。

人に「理解してほしい」「わかってほしい」という願望を手放すこと。

これが幸いな人生への、最初のステップではないでしょうか。

-心と体の健康について, 心の弱さを感じる時

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