働き蟻には不思議な習性があって、
勤勉に働くアリは8割で、あとの2割はプラプラしているのだそうです。
なぜなのかはよくわかりませんが、何匹でもその割合で働くアリとプラプラアリになるのだそうです。
たとえば、10匹いれば8匹は働きアリになり、2匹はプラプラアリになる。
そのプラプラアリ2匹をとりのぞいでも、残りの働き蟻の中で、やはり2割がプラプラしだすのだそうです。
この2割がプラプラしていることの意味は、よく考えてみると深いものがあります。
もし敵のアリが攻めてきて、8割の働きアリが全滅しても、プラプラしていたありが生き残るなら、そこからまた再建できるからです。
プラプラしていたからこそ、危機的な状況のときに、むしろ生き残ることができる。
「1億総活躍」ということをいった首相がいますが、それはこの自然の原則を無視した、危険な考え方でしょう。
今は活躍できないように見える人が、常に一定数いるとしても、時代が変わったら、むしろその人達が活躍するようになるかもしれません。
高度経済成長時代には、それこそ働き蟻のような、バリバリのビジネスマンがもてはやされる時代でしたが、
今はむしろ、そのような働きアリとはちがう、クリエイティブな価値を創造する人が、光り輝く時代ではないでしょうか。
その時代の中に、うまく適応できないような、2割の人が、実は次の時代を作っていくという、
自然の摂理があるように思うのです。