やさしいキリスト教入門

<8>「とりあえず、旧約聖書ってなに」

投稿日:2018年1月1日 更新日:

そもそも宗教にあまり関心がない人にも、つたわるようにと、そういう思いではじめているこのキリスト教入門講座。

初めて聖書を手にした人は、「なんで日本人のわたしが、数千年前のイスラエルとかユダヤ人のことを学ばなければならないの」という疑問を感じるでしょうね。

 

「なぜ」と質問されて答えることができるのは、「主」なのであって、

神でもないわたしが、答えられるわけがないのです。

 

なぜだかわからないけれども、天地を造られ人を造られた「主」は、数多くの人のなかから、最初にアブラム(後にアブラハムと改名)という一人の人を選んで、

このアブラハムの子孫(イスラエル)を祝福するとお決めになったから、そうなのだとしかいえないのです。

でも一つ言えることは、イスラエルという民族を選んで、その歴史を「主」が導かれていくのは、このイスラエル民族が優秀だったからではないんです。

 

「あなた(イスラエル)は、あなたの神、主の聖なる民である。あなたの神、主は地の面にいるすべての民の中からあなたを選び、ご自分の宝の民とされた。主が心引かれてあなたたちを選ばれたのは、あなたたちが他のどの民よりも数が多かったからではない。あなたたちは他のどの民よりも貧弱であった。ただ、あなたに対する主のあいのゆえに、あなたたちの先祖に誓われた誓いを守られたゆえに、主は力ある御手をもってあなたたちを導き出し、・・・」(旧約聖書 申命記7章6節〜)

 

優秀だったからでも、強かったからでもなく、むしろ貧弱であったにも関わらず、「主の愛のゆえ」に選ばれたのですよ。

 

「愛に理由なんていらないのさ」

「理由がないからこそ、愛」

ということですよ。

愛するのに理由があるのなら、それは愛じゃなくて、取引だからね。ここは大切。

そういうわけで、イスラエル民族が選ばれた理由はわからなくていいんです。

神様が特別に愛されたのだから、それでいい。

 

ただ、やがてそのイスラエル民の中から、救い主イエス・キリストが生まれて、人の罪を救うために十字架につくことで、

神様の愛は、すべての人々を救う愛であることが、明らかになっていくのだけどね。

それは新約聖書において深く学んでいくことになります。

 

その救い主イエス・キリストによる、神の救いへと至るプロセスために、

天地を作られた「主」は、まずイスラエルの民を通して人間の歴史の中に働き、その歴史を導かれた。

やがて「救い主」が来ると、何人もの預言者を通して語り伝えながら・・・

そして約2000年前の、イエス・キリストの誕生し、その生涯、そして十字架、復活、昇天の出来事。

さらに今も、聖霊によって、今も神の救いはこの世界に広がっているという、

このイエス・キリストによる救い。この神の「新しい約束」(新約)の時代へと至るまでの、

大切な土台とプロセスとして

「旧い約束」(旧約)の時代があったのです・・・・と、旧約聖書の時代や内容を理解するのが、

 

キリスト教の立場なんですよね。

 

このあたりは、なかなか説明が難しいんです。

クリスチャンの中には、もう旧約聖書なんていらないよ。新約聖書だけでイイじゃん、という極端なことを言う人もいれば、

反対に、今も旧約聖書の特に「律法」は厳格に守らないとだめだ。もっと旧約聖書を大切にしなさい、というクリスチャンまで、ちょっと幅があるからね。

そのことには、まあ今は、深入りしないでおきます。

 

とりあえず、旧約聖書はざっくりいうと、3つの区分に分けられることを、まず知っておいてくださいね。

第一部 歴史 創世記からエステル記まで  イスラエル民族の歴史に現れた神様の働きがメイン

第二部 文学 ヨブ記から雅歌まで     イスラエルの人々が、神様への信仰を詩や歌にしたもの

第三部 預言 イザヤ書からマラキ書まで  イスラエルの民に神様が語りかけるために立てた、預言者たちの言葉集

 

旧約聖書は全巻で39巻あるのですね。それが一冊にまとめられているので、分厚い

 

でも、これを読んだあなたは、今日から

これは「歴史」だよな。これは「文学」、それでこれは「預言書」と、仕分けできるようになりました。

人前でちょっと自慢できるかもしれませんよ。

旧約聖書の創世記って、あれはイスラエルの歴史の書なんだよ」とか、雑談のなかで一言つぶやいてみたら

きっと羨望の眼差しがあなたに・・・

さあ、これからもっと聖書が読みたくなってきましたよね。

それでは、また・・・

-やさしいキリスト教入門

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執筆者紹介

しゅういち

牧師をしています。聖書や沢山の人との出会いを通して教えられ、気づいたことを、分かちあっています。

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