ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸のもつ健康効果は、1950年代から知られ利用されてきました。
中鎖脂肪酸は病院で成人や赤ん坊に与えられる栄養製剤として重用されているといわれます。それは長鎖脂肪酸と比べて中鎖脂肪酸の方が消化器官に良いからで、それは粒子が細かく分解して消火するために必要なエネルギーと酵素が少なく済むからです。
私たちの体は歳をとるにつれて若い頃よりも機能が衰えます。
膵臓が作り出す消化酵素も減り、栄養の吸収が悪くなっていき、消化と排泄にまつわる一連の作業の効率が落ちていきます。
ですから年を取るとビタミンやミネラルが不足することが多くなります。
さて、中鎖脂肪酸は消化しやすくビタミンとミネラルの吸収を助けるので年長者の食事に含まれると良いのです。
ですから食事の調理にココナッツオイルを使うことが勧められます。
また、胆嚢を摘出した人は誰でも脂肪を食べすぎると、痛みが痙攣が起きるという経験があるでしょう。
そういう人は食事に他の油ではなく、ココナッツオイルを使うと楽になるそうです。
胆嚢には胆汁を蓄積しその利用を調整する働きがあります。
脂質の消化には十分の量の胆汁が必要です。
胆汁がなければ消化酵素は消化の役割を果たせません。
それが深刻な栄養不足や病気に繋がる可能性もあります。
しかし胆嚢が手術で摘出されると、肝臓が分泌し続ける胆汁はゆっくりと徐々に流れ込みます。
肝臓から腸に直接流れ込むわずかな量の胆汁は、食べた脂肪の量がそんなに多くなくても十分な消化機能を果たすには足らないからです。
一方中鎖脂肪酸の代謝には胆汁も膵臓の酵素も必要としません。
ですから胆嚢摘出した人や脂質の消化に問題がある人には、調理にココナッツオイルを使用することが、多いに役立つと言えるのです。
「ココナッツオイル健康法」
病気にならない太らない奇跡の万能油
著:ブルースファイフ より