より良く生きる知恵 心の弱さを感じる時

「人は何のために生きるのでしょう」

投稿日:

Hermann / Pixabay

10年くらい前、稲盛和夫氏(当時 京セラ(株)名誉会長)の講演会を聴きに行ったことがあります。

テーマは「人はなんのために生きるのか」という興味深いものでした。

会場は満席。経営者が多かったようです。

稲盛氏の結論は、「人生の目的は魂を磨くこと」ということでした。

死ねば肉体はこの世に置く。しかし魂は永遠。だからこの世で魂を磨いて、やがて旅立っていくことが人生の目的なのだと・・・

また、「因果応報の法則」とか、魂を磨くためにと、釈迦の教え「六波羅蜜」などを紹介なさり、ちょっとした仏教入門のような内容でした。

さてもし神が存在しないのなら、「人生は魂を磨くためにある」といってみても、その磨いた魂を、だれに見てもらうのだろうかと、私は素朴な疑問を抱きました。

職人が「業を磨く」のは、その業を評価する人がいるからです。

「魂を磨く」のは、誰に対して磨くのでしょう?

もし神がいないのなら、むなしい自己満足ではないでしょうか?

無神論者のバートランド・ラッセルさえも「神がおられると仮定しない限り、人生の目的を問うことには何の意味も無い」と語りました。

「人生の目的」とか「何のために生きるのか」ということを、自分を中心にして考え始めても答えは出ないのです。

自分で自分を存在させたのではないのですから。

「わたしが存在しているのは、神がそう願われたからであり、神によって、神のために造られた」。

この創造主を信じる信仰に立って「わたしはなんのために生きるのか」と、神に問いたいのです。

-より良く生きる知恵, 心の弱さを感じる時

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

本当の自分自身になるために、どうしても必要なこと

qimono / Pixabay 細胞分裂の不思議さ 分子生物学者の福岡伸一さんの「動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか」という本で、福岡さんはこんな興味深いことを言っておられました。 一個の卵細胞が受 …

夫婦関係がもつれるのは、おそらく「愛」がないからではないのです。

3194556 / Pixabay 夫婦関係がもつれるのは、「愛」がなくなってしまったから、と考えてしまうことがありませんか。 それよりも、実は男性と女性は必要が違うということに、気づいていないからか …

うつ病は自分ひとりでは治せません。だれかに助けてもらいましょう

whoismargot / Pixabay 人の心は繊細にできていて、傷つきやすいのです。 自分がかけがえのない人として愛されて、周りの人が一緒にいたいと望んでくれていると、自分で感じていたり、また、 …

AI時代だからこそ、教会がより必要とされる理由

こんにちは。今日は、私たちの生活にAIがますます浸透してきているこの時代に、なぜ教会がより重要になっているのかについて、一緒に考えてみましょう。 人間らしさを大切にする場所 AIが進化し、多くのタスク …

人は一人では生きられないけれど、友達がたくさん必要なわけじゃないんです。

Bess-Hamiti / Pixabay 第二次世界大戦が終結してから29年の時を経て、フィリピン・ルバング島から日本へ帰還を果たした小野田さんが、 晩年自身が主催していた自然塾で「人は一人では生き …