お金を儲けようと、仮想通貨や株に投資していたお金を
暴落によってすべて失ってしまったとします。
そのとき、人はお金を失ってしまった喪失感と、これからの生活への不安と恐れに、
心がすっかり萎えてしまうでしょう。
「あの時、こうしておけばよかった」という過去に対する後悔と、
「あのお金が必要だったのに」という、失ったものへの執着心
「これからどうすればいいのか」という、未来への恐れ。
このようなネガティブな感情が、いっぺんに心のなかを駆け巡り、
ぐるぐると同じことを考え続け、
そして、考えれば考えるほど、否定的な考えが心のなかにいっぱいになっていくでしょう。
「なかったことにならないのか」と、どうにもならないことを、考え続けてしまうこともあるでしょう。
これはある意味、交通事故にあったときのショックに似ているかもしれません。
急な状況の変化に、まずは心がついていっていない状態です。
大金を持っていたのに、一瞬にしてなくなてしまったという、急激な変化に、心が対応できないのです。
状況を受け止めて、そこからまた出発するために、感情が落ち着くためには、時間が必要です。
否定的な感情にとらわれてしまっているときは、否定的な決断をしてしまいますから、とにかく慌てないように、心を落ち着けることです。
そもそも、人間はなにももたずにこの世に生まれてきたのです。
ただ、その状態に戻っただけなのです。
否定的な感情に心が縛られて、否定的な行動をしなくてもいいのです。
「まあ、こんなこともある」
「なんとかなるさ」
「自分ひとりだけじゃないさ」
と、軽く考えましょう。
お金は、またいくらでも手に入れることができます。
命は失ったら、もう戻りません。
話を聞いてくれる人がいるなら、聞いてもらいましょう。
解決しなくても、話すだけで心は軽くなります。
大切なのは、実は「お金」があるとか、ないとかではなくて、
「こうありたい」「こうあってほしい」という
自分自身のこだわりと、現実のギャップが、
自分の心を苦しめているということなのです。
マイナスの出来事は、実は、
自分自身のこだわりを手放して、心の自由を知るためのチャンスなのです。
「生きていればいいじゃないか」
「なにも持たずに、生まれてきたのだから」
心のこだわりを手放しましょう。
大丈夫です。なんとかなります。
「神は人に耐えられないほどの試練は与えない。むしろ試練とともに逃れる道を備えてくださっている」聖書の言葉