かつて、ココナッツオイルについて誤解がありました。
ココナッツオイルの主成分が主に飽和脂肪酸であることが、心臓病の原因になると言われていたのです。
1960年代と1970年代に行われた研究によると、ある種の飽和脂肪酸は血中コレステロールを増加させ、
コレステロール値の上昇は心臓病を引き起こすリスクファクターであり、従って飽和脂肪酸は望ましくない食物成分として、その摂取を控えるべきであると言われていたわけです。
しかしココナッツオイルに含まれる中鎖の飽和脂肪酸と、肉やその他の食物に含まれる長鎖調査の飽和脂肪酸は、同じ飽和脂肪酸でも違うのです。
実際ココナッツオイルを大量に摂取しているポリネシアの人々に心臓病は少なく、むしろココナッツオイルは健康を増進させる良い油として、彼らは「ココヤシ」を「生命の木」とさえ呼んでいるのです。
ではなぜココナッツオイルは動脈を詰まらせる悪者にして嫌われるようになったのでしょうか。
その犯人は主にアメリカ大豆協会であると言われます。
それは1980年代が始まりました。
当時のマスコミは躍起になって新たに発見された健康への脅威について人々に警告しました。そして、ココナッツオイルは主に飽和脂肪酸で心臓発作を引き起こすと、マスコミが宣伝したのです。
ココナッツオイルに対する攻撃が始まったとき、ココナッツオイルのことをしっている医療関係者や研究者は不思議に思いました。ココナッツオイルが心臓病引き起こさないこと、数々の健康効果を持っていることを彼らは知っていたからです。
脂質と油の専門家である、メアリーGエニグ博士は、「これらのトロピカルオイルは、様々な民族において何千年もの間食料の重要な一部として摂取されてきたが、これらの人々に有害な影響があったという証拠は一切ない」と言っています。
1980年代の終わり頃まで、トロピカルオイルは、パン、クッキー、クラッカー、スープ、シチュー、ソース、キャンディそして様々な冷凍食品や調理済み食品など食品の多くに普通に使われていましたトロピカルオイルは食品に望ましい特性を与えるので食品産業においては広く使われていたのです。
飽和脂肪酸が主成分であるこれらの植物油は非常に安定性が高く、多価不飽和脂肪酸を主成分とする油のように、腐らないのです。トロピカルオイルを使った食品は鮮度が長持ちし体にも良いのです。
研究によって天然のココナッツオイルを普段の食生活で摂ることは、血中コレステロールには何の影響も与えないことは明らかになっています。
ココナッツオイルを大量に摂取する人々は、ココナッツオイルをほんの少量しか取らない人々と違って、心臓病がほとんど発生しないということがはっきりと証明されています。もしココナッツオイルが健康に有害であるならば、ココナッツオイルを大量摂取する人々の罹患率や死亡に現れるはずです。
ところが彼らは世界でも最も健康な人々なのです。
「ココナッツオイル健康法」
病気にならない太らない奇跡の万能油
著:ブルースファイフ より